低価格の秘密
月刊保育絵本は市販絵本に比べて低価格です。
それは「子どもたちに良質なものをできるだけ安い価格で届けたい」という、たゆまぬ企業努力の結晶です。
月刊保育絵本は市販絵本に比べて低価格です。
それは「子どもたちに良質なものをできるだけ安い価格で届けたい」という、たゆまぬ企業努力の結晶です。
幼稚園の法令化とともに誕生した月刊保育絵本
明治9年(1876年)に初めての幼稚園が誕生してから、全国に少しずつ幼稚園が増えていきます。やがて、全国に幼稚園が増え、制度面でも充実させることを求める声が盛んになったことから、大正15年(1926年)に、初めて「幼稚園令」という法令が作られました。
日本で初めての月刊保育絵本「キンダーブック」の創刊は、翌年の昭和2年(1927年)です。新しく保育項目にとりあげられた「観察」という、保育現場にとって未経験の課題を保育に取り入れる手引きとして企画されました。
書店を通さず、直接園にお届けすることを選んだ絵本
当初は、書店を通して販売していましたが、ほどなくそれを中止し、全国的な流通組織を開拓して、自分たちの手で全国の幼稚園に届けるやり方に切り替えます。
幼児教育に特化して作られた絵本だから、書店でなく、幼稚園に直接届けることにしたのです。
これが、絵本で園と家庭とを固く結びつけることにつながり、絵本のめざましい普及を生み出すきっかけとなりました。
もちろん、幼稚園だけでなく、昭和22年(1947年)、「児童福祉法」の制定で規定された保育所でも同様です。
直接お届けする仕組みが、低価格の秘密
全国的な流通組織を開拓したことで、書店販売のように中間業者が入らなくなり、流通コストを下げることができました。
また、年間購読の予約販売であることも重要です。あらかじめ部数が決まっているので、作りすぎて余ることもないですし、書店のように委託販売ではないので、返品も考える必要がありません。ムダのない生産をすることで、コストを下げることができます。
原材料や人件費の高騰など、時代が進む中でコストアップする要因は多々ありましたが、このような生産と流通の企業努力によってできるだけ吸収し、市販の絵本と比較して圧倒的に低価格でお届けし続けています。
見かけではなく「良質」を低価格に
低価格の秘密は、まだあります。表紙を柔らかいソフトカバーにしていることです。これでコストを下げています。子どもたちにとって大切なのは、絵本の内容であって、本の外見ではないからです。また、ソフトカバーのほうが軽いので、幼児にとっては、手に取りやすく、扱いやすいという利点もあります。
絵、写真、文章、デザイン、保育のねらいの検討や、保護者に向けての提案など、多岐にわたる内容を制作するために、一冊に関わっている人の数は、20〜30人ほどにもなります。内容ではなく、流通の無駄を減らす努力の積み重ねが、低価格の秘密なのです。
現在の月刊保育絵本の価格は、幼児教育に貢献することに特化して、努力を積み重ねてきたからこそ達成できていることです。安心して子どもたちと楽しんでください。