幼保協メルマガ Vol.21
1. 幼保協賛助会員企業紹介
㈱ヴィットハート
取締役ゼネラルマネージャー 植田 奈巳代
弊社は2003年、玩具と人形の卸・販売のサンヨープレジャーグループ「商品開発・輸入部門」として設立いたしました。
"遊びは最高のまなび!"をコーポレートメッセージに掲げ、子どもたちにとっての遊びの大切さを、日々提唱しております。
弊社はグループ...
弊社は2003年、玩具と人形の卸・販売のサンヨープレジャーグループ「商品開発・輸入部門」として設立いたしました。
"遊びは最高のまなび!"をコーポレートメッセージに掲げ、子どもたちにとっての遊びの大切さを、日々提唱しております。
弊社はグループ会社であるおもちゃのテーマパーク「おもちゃ王国」のグッズ開発ノウハウを活かし、国内外の協力工場で人形・雑貨の生産を行ってまいりました。
また、"世界の良質な玩具を集めて日本の子どもたちに届けたい!"という思いと使命から、玩具の企画・開発事業や、海外メーカー代理店事業を展開。安全性を第一に、遊びの楽しさと機能を追求し、企画・輸入・品質管理まで一貫して自社で行う、様々な海外メーカーとタッグを組んだ商品作りが強みです。
世界には、日本に未流通の、子どもたちの好奇心を刺激する良質な玩具がたくさんあります。これらの玩具を一般家庭だけでなく幼保の現場へも届けたいという思いから、幼児教育事業に取り組みはじめ、来年で10年目になります。
例えば、欧州の幼保園にも愛用されている「ラーニングマテリアル」、木製玩具の「HAPE」、ドイツのブロック「PolyM」などを、現場へご紹介しています。また2019年からは、べビー用玩具と用品の開発・輸入もスタートし、安心・安全で機能的なオリジナルブランドの販売を開始。中でも「kids2」ブランドは多くの保育者の皆様にご好評いただいています。
詳細をご案内しています弊社HP、youtubeチャンネルもぜひご高覧ください。
弊社も微力ながら、子どもたちの育成に貢献できるよう、本協会や業界そして、現場の先生方皆様のお役に立てるよう、邁進してまいります所存です。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
(株)ヴィットハートが提供する保育玩具の一例
㈱エバニュー
代表取締役 岩井大輔
エバニューは、1924年の創業以来、「スポーツを通じて健康的な社会づくりに貢献する」という理念のもと、子どもたちの「できた!」を導く感動体験を提供するための「ものづくり」と「ことづくり」に取り組んでいます。
・ものづくり
さまざまな素材を活用してスポーツ用品を製造しています...
エバニューは、1924年の創業以来、「スポーツを通じて健康的な社会づくりに貢献する」という理念のもと、子どもたちの「できた!」を導く感動体験を提供するための「ものづくり」と「ことづくり」に取り組んでいます。
・ものづくり
さまざまな素材を活用してスポーツ用品を製造しています。金属、木材、プラスチック、繊維、ゴム、さらに最近では再生可能素材やバイオ素材も使用しています。各素材の特性を活かし、製品の性能に合わせて適材適所で使用しています。
当社のラインナップはとび箱、ライン引き、大玉、ビート板など、運動遊びや運動会に用いる商品を2000点以上取り揃えております。現場の課題や「こうなりたい」、「こんなものが欲しい」という生の声をヒントに開発および改善を繰り返しています。例として、従来の木製とび箱に代わり、子どもたちの恐怖感を取り除くためにスポンジとウレタンを組み合わせた「痛くないとび箱」を日本で初めて開発し、子どもたちの「できた!」を導いています。
また、校庭の目印に用いるグラウンドポイントは通常金属製の釘を使用していますが、2023年に釘の抜き忘れによる怪我が発生しました。地中に深く打ち込んでも、時間の経過とともに釘が浮き上がることがあります。そのため、生分解性プラスチックを使用し、仮に抜き忘れても分解され土に還るグラウンドポイントを開発しました(下記写真を参照ください)。
・ことづくり
当社は、体力・運動能力の向上と心の成長を育むオリジナル運動プログラム「にこすぽ」を通じて、現代の子どもたちに起こっている様々な問題を改善する活動を行っています。従来のエバニューはより良いものを作る「ものづくり」の会社でしたが、今後は「ことづくり」との両立を目指します。
100周年の御礼と今後の展望
おかげさまで、本年、創業100年を迎えることができました。これはひとえに皆様方のご支援のおかげです。エバニューは、次の100年を開拓するために「スポーツを通して健康的な社会づくりに貢献すること」を理念に、幼児教育保育用品協会の一員として、保育環境のさらなる向上に貢献してまいります。今後とも変わらぬご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
当社ホームページはこちらです。
https://www.evernew.co.jp/
「商品紹介_EKA156自然に還るグラウンドポイント(10本入)」
2. 実際の生活の場での注意の科学
西田 佳史理事
{東京工業大学教授(博士)}
古くから、子どもの事故には、保護者や保育士などケアラーの注意の欠如が関係していると考えられてきました。しかしながら、実際の生活の場面で、どのような作業や行動の際に、子どもに対する注意が難しくなるのか、などの詳しい調査は行われていません。そのため、そもそも本当に注意が可能かといったとても基本的な検討す...
古くから、子どもの事故には、保護者や保育士などケアラーの注意の欠如が関係していると考えられてきました。しかしながら、実際の生活の場面で、どのような作業や行動の際に、子どもに対する注意が難しくなるのか、などの詳しい調査は行われていません。そのため、そもそも本当に注意が可能かといったとても基本的な検討すら困難な状況にあります。そこで、大学で、日常生活環境下における家事遂行時の注意の実態を調査するための特殊なカメラを開発し、どれくらい注意が可能かの計測をしてみました。ここでの注意が可能とは、視野の中に子どもがいるかを意味しています。もちろん、視野に入っていても、実際には、よく見ていないということはありますが、少なくとも、視野に入っていることが大事なので、今回は、視野を計測してみました。
作成した装置を使って、子育て中の2軒の住宅内で実験を行いました。実験では、アイロンをかけている状態、テレビを見ている状態など、保護者が日常的にしている行動をしている際に、注意できる視野を調査しました。その結果,アイロンをかけている状態、テレビを見ている状態では、計測した時間の中の30~45%程度の時間は、注意が可能な視野内に子どもがちゃんと入っていましたが、料理をしている状態、スマートフォンを見ている状態では、最大でも15%程度しか視野内に子どもが入っていませんでした。また、スチームアイロンと普通のアイロンを比較すると、同じアイロンをする作業でも、注意が可能な視野が大きく異なっていました。当然ですが、作業位置と子どもとの相対位置によっても注意できる視野が大きく異なります。
図:様々な作業の際の視線の例
図:作業と注意の関係(注意が必要な作業を行うと、子どもに向ける回数が激減)
ここまでは、一般家庭の話でしたが、保育園ではどうでしょうか? これまで行った調査から、必要な作業を行っているときに、どうしても目を離さざるを得ない状況があることがわかっています。例えば、おもらし、嘔吐、鼻血の対応をしているとき、自分や子どもがトイレに行くとき、子ども同士がけんかなどをしているとき、インターホンで対応しているとき、遅れてきた子どもへの対応をしているとき、などです。こうした状況は、かなり頻繁に起こっていると思います。子どもにしっかり注意を払い、トラブルなどに即座に対応することが求められる一方で、やはり、注意ができない状況が少なからずあることをよく理解して、少し目を離しても大きな怪我をしないように、環境の改善ができる部分は、積極的に改善を進めていくことが大切だと思います。
次回の幼保協メルマガは8月28日発行予定です。