1. 会長ご挨拶

大橋 潤 会長
㈱チャイルド本社 代表取締役社長

 新しい1年が始まりました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 元日に令和6年能登半島地震により甚大な被害が発生いたしました。被災された皆さまには心からお見舞い申し上げます。被災地の皆さまの安全と一日も早い復興をお祈りしております。

 さて、昨今の社会情勢は不...

 新しい1年が始まりました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 元日に令和6年能登半島地震により甚大な被害が発生いたしました。被災された皆さまには心からお見舞い申し上げます。被災地の皆さまの安全と一日も早い復興をお祈りしております。

 さて、昨今の社会情勢は不安定かつ急速に変化しています。ウィズコロナの新たな段階への移行とともに景気の持ち直しの動きがありましたが、原材料価格の高騰が続き、厚生労働省から発表された2022年度の人口動態統計による出生数は1899年の統計開始から初めて80万人を割り込みました。この時代の流れにより、ありとあらゆる業種が非常に厳しい状況に直面しており、それは幼児教育・保育用品に関わる私たちにとっても同様です。

 だからこそ幼保協ではそれぞれの事業者だけでは解決が難しい課題に取り組み、日本の幼児教育・保育の振興に貢献することで、関わるすべての方が前向きな気持ちになれるような活動をしてまいります。

 幼保協の取り組みは皆様のご協力があればこそ実現するものと信じております。本年も引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

 新しい年がさらによい年になるよう祈念いたしまして、私の新年のあいさつとさせていただきます。

2. 新年のご挨拶

こども家庭庁
長官官房審議官 髙橋宏冶様

 新しい1年が始まりました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 元日に令和6年能登半島地震により甚大な被害が発生いたしました。被災された皆さまには心からお見舞い申し上げます。被災地の皆さまの安全と一日も早い復興をお祈りしております。

 昨年4月にこども家庭庁*1が発足し、

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 新しい1年が始まりました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 元日に令和6年能登半島地震により甚大な被害が発生いたしました。被災された皆さまには心からお見舞い申し上げます。被災地の皆さまの安全と一日も早い復興をお祈りしております。

 昨年4月にこども家庭庁*1が発足し、はじめての新年を迎えました。全てのこども・若者が身体的・精神的・社会的に幸福な生活を送ることができる「こどもまんなか社会」実現のため、気持ちを新たにしたうえで今年1年、こども家庭庁として率先して汗をかき、皆様とともに歩みを進めてまいります。

 昨年末はこども・若者に関する重要な閣議決定が目白押しでしたが、その中から2つの内容をご紹介いたします。

 1つ目は、「こども大綱」*2です。これは、昨年4月に施行されたこども基本法に基づきこども目線で策定された我が国初の大綱であり、こども施策を総合的に推進するために、今後5年程度の方針や重要事項を定めたものです。こども・若者は権利の主体であり最善の利益を図っていくことや、ライフステージに応じて切れ目なく十分に支援していくことなどを掲げています。

 2つ目は、「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(はじめの100か月の育ちビジョン)」*3です。こどもの誕生前から幼児期までの「はじめの100か月」は、生涯にわたるウェルビーイング向上にとって特に重要な時期です。そのため、この時期のこどもの育ちを支えるための考え方を示し、政府が取組を推進するための「羅針盤」として策定しました。例えば「『安心と挑戦の循環』を通してこどものウェルビーイングを高める」という柱では、「アタッチメント(愛着)」の形成が安心の土台となることや、興味・関心に合わせた「遊びと体験」を保障することがこどもの挑戦や成長、生涯にわたるウェルビーイングにつながることなどを明記しています。

 これまで皆様が取り組んでこられた、絵本をはじめとする様々な用品を通じた乳幼児へのアプローチは、「遊び」の充実やこどもの成長に直結し、こどもの世界を広げ、未来の扉を拓くものとなっており、まさに大綱やビジョンが目指す考え方と軌を一にするものです。こどもが外遊びや絵本などの遊びに夢中になり、充実した毎日を過ごすことは、言語や数量の感覚などの認知的スキル、創造性や好奇心、想像力や思いやりなどの社会情動的スキル、多様な動きを身に付け健康を維持することなどにつながります。皆様は、このようなこどもたちの成長を支える一翼を担っておられ、深く感謝申し上げる次第です。やっぱりこどもの元気な姿や笑顔を見ると、こちらも幸せな気持ちになりますよね!

 辰年は、活力旺盛になって大きく成長する年といわれています。皆様のこれまでの活動に改めて敬意を表しますとともに、まさに昇り龍のように、皆様にとって飛躍の年となられますこと、そして、こどもたちの幸福な人生を支えるために、これからも共に歩み続けられることを願い、新年のご挨拶とさせていただきます。

 本年もよろしくお願い申し上げます。

令和6年 新春
こども家庭庁長官官房審議官 髙橋宏冶


<補足>

*1 こども家庭庁(こども家庭庁トップページ)
https://www.cfa.go.jp/top/

*2 こども大綱の推進
https://www.cfa.go.jp/policies/kodomo-taikou/

*3 「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(はじめの100か月の育ちビジョン)」
https://www.cfa.go.jp/policies/kodomo_sodachi/

3. 新年のご挨拶

文部科学省 初等中等教育局
幼児教育課長 藤岡謙一様

 新しい1年が始まりました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 元日に令和6年能登半島地震により甚大な被害が発生いたしました。被災された皆さまには心からお見舞い申し上げます。被災地の皆さまの安全と一日も早い復興をお祈りしております。

 昨年は「少子化」という言...

 新しい1年が始まりました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 元日に令和6年能登半島地震により甚大な被害が発生いたしました。被災された皆さまには心からお見舞い申し上げます。被災地の皆さまの安全と一日も早い復興をお祈りしております。

 昨年は「少子化」という言葉をテレビのニュースや新聞などで見ない日はないほど社会の注目を集めた年でした。少子化の進展や待機児童の受け皿の整備が進んだ結果、ピーク時には2万人以上いた待機児童は2023年には10分の1にまで大幅に減少しました。これからは、保育所や認定こども園なども含めて、全ての園に少子化の影響が本格的に及ぶことになります。

 政府としては、このような状況を踏まえて、量の拡大から質の向上へと政策の重点を移していくこととしております。

 文部科学省では、幼児教育の質の向上のため、以下の施策を推進しています。

(1)幼児教育と小学校教育の接続の改善*1

 子供の学びは0歳から始まり、小学校以降の学びと連続・一貫しています。決して幼児期だけで学びが独立していたり、小学校から学びが始まったりするわけではありません。幼児教育の質を考える際に、幼児期だけで考えるのではなく、小学校以降の学びを見据えた幼児期にふさわしい活動を展開することが大切です。

 しかし、なかなか進んでいないのが実情です。そのため、19の地方自治体の協力をいただき、令和4年度から3か年の計画でモデル事業を進めています。令和6年度はまとめの年度ですので、各地方自治体における幼保小接続の成果を全国に普及していきます。

(2)幼児教育と小学校教育のつながりを説明した参考資料の作成

 幼稚園や保育所などの教育活動が小学校での学びとどのようにつながっているのかを具体的に分かりやすく説明した資料を作成中で、今年の3月目途に公表予定です。日々の教育活動の参考にしていただきたいと考えております。

(3)幼児期の教育環境が子供の将来に与える影響についての長期的な追跡調査*2

 質の高い幼児教育とは何かを明らかにするため、東京大学と連携して、大規模な縦断調査を国として初めて行い、幼児期の環境や体験、学びがその後の認知能力や非認知能力に与える影響を科学的に分析します。令和5年度は調査設計を行い、令和6年度から本調査を開始し、まずは小学校4年生まで調査を行います。その後は学校卒業時などの節目で追跡調査をし、成人まで継続的に調査を行っていきたいと考えております。

 貴会や会員の方々におかれては、これまでも長年にわたり幼児教育の質の向上のため、素晴らしいコンテンツの開発・提供を進めてこられました。これまでの素晴らしい成果を活かし、小学校以降の学びを見据えた、幼児期にふさわしい学びが実現できるコンテンツの開発・提供を進められることを心から期待しております。


<補足>

*1「(1)幼児教育と小学校教育の接続の改善」に関する資料
「令和6年度 概算要求主要事項 幼保小の架け橋プログラム事業」

*2「(3)幼児期の教育環境が子供の将来に与える影響についての長期的な追跡調査」に関する資料
「令和6年度 概算要求主要事項 幼児教育に関する大規模縦断調査事業」

文部科学省初等中等教育局「令和6年度 概算要求主要事項」
https://www.mext.go.jp/content/20230828-mxt_kouhou02-000031628_5.pdf


次回の幼保協メルマガは1月24日発行予定です。