
幼保協メルマガ Vol.42
1. 幼保協正会員企業 商品・サービス等紹介
株式会社ナナミ
弊社は1958年静岡市に設立し、主に教育機関向けの木製家具や遊具、オフィス家具、化成品など多種にわたる素材の商品を企画からデザイン~設計そして製造まで自社で一貫して行っています。
●ロングセラー商品のご紹介
レインボーシリーズ
1988年にリリースされた幼児向けの備...
弊社は1958年静岡市に設立し、主に教育機関向けの木製家具や遊具、オフィス家具、化成品など多種にわたる素材の商品を企画からデザイン~設計そして製造まで自社で一貫して行っています。
●ロングセラー商品のご紹介
レインボーシリーズ
1988年にリリースされた幼児向けの備品家具シリーズです。
当時の保育の現場で使われていたロッカーはノックダウン家具や造作家具が多く、弊社の組み立て済みで丈夫なレインボーシリーズは導入しやすい定番製品として多くのお客様に喜ばれました。
ホワイトとパステルカラーを組み合わせたデザインは園環境に馴染むクリーンなイメージを確立し、寸法のモジュールなどは弊社の多くの製品の基本となって、多くのバリエーションを生み出してきました。
また、ロッカーだけでなく絵本棚やイス、テーブル、画用紙整理棚、ハンガースタンドなど園で必要とされる多様な製品を展開し、保育室をトータルに構成できるシリーズ家具のパイオニア的存在です。
◇レインボーシリーズ
●ヒット商品のご紹介
リトルパロシリーズ
増加傾向にあった保育所のニーズに応えて開発された、0歳~1歳保育室向けの間仕切り家具シリーズです。
このシリーズは収納家具とサークル、ゲートの規格を揃えており、連結できることが特徴です。商品のラインアップも充実しているので保育室の使い方や広さ、人数編成に合わせた様々な間仕切りのご提案ができることでご好評いただいています。
大きくラウンドした形状に木質感を活かした淡い色合いは、安全性とやさしい雰囲気を兼ね備えた乳幼児保育にピッタリなデザインといえます。
●協会を通じて実現したいこと
保育者や教育機関との連携を強化し、現場の声を反映した製品の開発・改良を進めていく
こと。又、製品の安全性や品質に関する基準の策定や改善に貢献し業界全体の信頼性向上を図り、幼児教育・保育業界の発展と子どもたちの健やかな成長を支える環境づくりに
貢献してまいります。
2. 東京都が作成した子どもの事故情報データベース(2025/3月に公開)
西田 佳史理事
東京科学大学教授(博士)

子どもの重傷事故を減らす上で、重要なのが過去にどんな事故が起こっているかを知ることです。でも、実際には、なかなか調べるのは面倒ではないでしょうか? 過去、ある自治体に対して、過去の事故データベースを活用したことがあるかの調査を行ったところ、6割の人が事故データの活用が大事だと思っているのにも関わらず...

子どもの重傷事故を減らす上で、重要なのが過去にどんな事故が起こっているかを知ることです。でも、実際には、なかなか調べるのは面倒ではないでしょうか? 過去、ある自治体に対して、過去の事故データベースを活用したことがあるかの調査を行ったところ、6割の人が事故データの活用が大事だと思っているのにも関わらず、9割の人が実際には調べたことがないと回答していました(図1)。
そもそも、何かを調べることは手間のかかる作業ですが、活用が進まない原因の一つは、これまでは、過去の事故事例を検索する際に、複数の事故データベースにアクセスして、その都度、キーワードを入力する必要があり、とても面倒な作業が必要である点にあると思っています。東京都では、東京消防庁(救急搬送の統計)、こども家庭庁(教育・保育施設等における事故)、日本スポーツ振興センター(学校等における事故)、警視庁(交通事故、水難事故)、製品評価技術基盤機構(製品事故)で公開されているデータを一つに集約し、統計上を見たり、個別事例を探したり、関連研究を見つけるためのサイトを作成し、2025年3月から公開しています。
図1 事故データを活用した経験の調査
図:東京都が作成した子供の事故情報データベース
今回、公開されたデータベースでは、一度に検索を行うことができます。製品・サービスの安全性を検討する際に、実際の事故状況を把握し、リスクアセスメントすることが不可欠ですが、今回、公開されたデータベースを活用することで、概況を視覚的にとらえたり、具体的な事例を細かく調べたりすることがとても簡単になりました。ぜひ、幼稚園・保育所関係者、また、事業者の皆さんにご活用頂きたいと思っています。
子供の事故情報データベースはこちらから▼
参考文献
大野 美喜子, 尾﨑 正明, 北村 光司, 西田 佳史, 山中 龍宏, "経験によるリスク認知からの脱却に向けた傷害データ利活用ワークショップの効果検証," 小児保健研究, Vol. 82, pp. 129, 2023
次回の幼保協メルマガは7月9日発行予定です。