1. 幼保協賛助会員企業 商品・サービス等紹介

株式会社ヴィットハート

災害時にも子どもたちに安心と笑顔を――「PolyMブロック」がつなぐ遊びと支援

弊社、株式会社ヴィットハート(岡山市・従業員13名)は、玩具の企画・開発・輸入を通じて、幼児教育・保育の現場に寄り添った商品づくりを続けています。私たちが扱う玩具の「PolyM(ポリエム)」は、1歳半からの

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災害時にも子どもたちに安心と笑顔を――「PolyMブロック」がつなぐ遊びと支援

弊社、株式会社ヴィットハート(岡山市・従業員13名)は、玩具の企画・開発・輸入を通じて、幼児教育・保育の現場に寄り添った商品づくりを続けています。私たちが扱う玩具の「PolyM(ポリエム)」は、1歳半からの"はじめてのブロック"に最適な、ドイツ製のやわらかい知育ブロックです。ドイツでは90%以上の園で採用されており、安全で安心、家庭用洗濯機で水洗いもできるため、感染症対策にも有効です。また、1歳のお子さんからご年配の方まで、一緒に遊んでいただける、長く使える玩具となっており、子どもたちの遊びと成長を見守るパートナーとしても高く評価されています。

このPolyMには、遊びだけでなく「災害時の子ども支援」という新たな役割も備わっています。災害時の現場や被災後の避難所では、子どもたちのストレスケアが後回しにされがちですが、PolyMは「柔らかく丸みがあり、軽くて、静か、洗濯もできる」特長を持つため、避難所など限られた空間でも安心して遊ぶことができます。
さらに、私たちは鳴門教育大学・おもちゃ王国と共同で、産学共同研究を実施。「遊びと防災」に関する冊子を毎年発行し、2024年度は、「防災啓発資料〜子どもたちの笑顔を守るために〜避難所における『遊びの重要性』」などとして、年度ごとに発展させています。共同研究チームでは、地域とも連携し、道の駅などで避難所の遊び場デモンストレーションも行っています。(関係情報リンク先はこちら)

このように、玩具を通じた社会貢献のかたちとして、地域連携・産学協働を通じて「遊びが持つ力」を信じ、どんな状況でも子どもたちに寄り添うことを大切にしております。保育・幼児教育の現場の皆様とも手を携え、遊びの中から安心と笑顔を届けてまいります。本協会を通じて、これからも社会に貢献できる商品づくりとご提供に努めていく所存です。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。


(防災備蓄品としてもご案内している「PolyMブロック」で遊ぶ子ども達)

2. 誰でも通園制度への期待と不安

猪熊 弘子 理事(駒沢女子短期大学教授)

*プロフィールはこちら

最近、「誰通(だれつう)」という言葉を耳にした方も多いのではないかと思います。「誰通」とは「誰でも通園制度」の略称で、全ての子どもに対して、毎月10時間以内の保育を行おうという制度のこと。「子ども・子育て支援制度」の1号・2号・3号の認定から外れ、何の給付も受けられない生後6か月〜2歳の家庭で育てら...

最近、「誰通(だれつう)」という言葉を耳にした方も多いのではないかと思います。「誰通」とは「誰でも通園制度」の略称で、全ての子どもに対して、毎月10時間以内の保育を行おうという制度のこと。「子ども・子育て支援制度」の1号・2号・3号の認定から外れ、何の給付も受けられない生後6か月〜2歳の家庭で育てられている子どもに新たな給付を付け、保育を受けられるようにする制度です。来年2026年度から「子ども・子育て支援法」に基づく新たな給付として全国の自治体で実施されることになっています。コロナ期以降、同じ年頃の子どもとの関わりが減る傾向がある中で、短時間とはいえ、子どもが他の子どもや親以外の大人と関わることは、子どもにとっても保護者にとっても有意義なことだと考えられます。

しかし、保育の安全に関わってきた者にとっては大きな不安があります。実は保育施設での死亡事故は低年齢児であるほど多く、預けはじめの時期に起きやすいことがわかっています。慣れていない幼い子どもの保育にはリスクが大きいのです。また、低年齢児の保育の経験が少ない施設で「誰通」が実施することにも不安がつきまといます。過去の死亡事故をふまえ、現在、ほとんどの保育園では0歳児の午睡中には5分に1回程度の呼吸チェックを行い、明るい部屋で仰向けに寝かせることが推奨されていますが、そういったことを知らず、預かった子どもを一人で暗い部屋にうつ伏せで寝かせたりすれば、すぐに死亡事故につながってしまうのです。

「誰通」は全ての子どもに給付が付くという意味では素晴らしい制度です。しかし、そこに関わる保育者がしっかり研修を受け、安全に保育できるようにしていかなければ実施する意味がなくなってしまいます。現在、「誰通」の安全に関わるマニュアルを小児科医の先生方などと共に作成していますが、とにかくすべての子どもの命が守られることを最も重視してほしいと思っています。


次回の幼保協メルマガは12月10日発行予定です。